「どうしてこんな簡単なことができないの?」 「早く来たなら手伝ってよ!」などとイライラしてしまうのは、その相手にこの程度はできるはず・手伝ってくれるはずと期待をしているためです。
期待するから腹が立つのです。期待して、思い通りにならずにイライラしてしまう。でも、他人は自分の思い通りにはならないです。はじめから期待しなければ、腹は立ちません。
期待するから腹が立つ
仕事中に、「こんなに忙しいのに、あの人手伝いに来てもよくない!?」 「なんで頼んだことができないの?いつまで待たせるの!?」 「あの人、本当に気が利かない」 「どうしてこんな簡単なことができないの?」等‥、イライラしてしまったことはないでしょうか?
でもそれは、自分が相手に期待している(求めている)ところまで、実際は相手の人が達していないので、イライラして腹を立てます。
人間関係の中で、イライラしたり悲しくなったりするのは、自分の中で無意識に『相手が何かしてくれる・助けてくれる』 など、期待をしている気持ちが多少なりとも存在するためです。
『自分は、同じようなことがあった時には助けていた』としても、逆の立場になったときに同じようにしてくれるなんて相手に求めたら、しんどくなります。
「きっと、あの人は~してくれる」という思いは、自分にとって都合の良い考えです。
都合よく自分の中で考えたことに対して、他人がその通りに動くわけないのに、腹を立てている状態です。
他人は自分の思い通りには動いてはくれません。自分がコントロールできないものをコントロールしようとしているために、イライラします。
初めから期待していない相手には、腹も立たないです。
人に頼ろうとしないで、始めからすべて自分でするつもりでいれば「してくれない!」と腹は立ちません。『いやいや、やっぱり腹立つよ』という人は、自分でも気づいていない心の中ではその人を当てにして、期待しています。
勝手に期待して、勝手にイライラされても、いい迷惑なんだけど…。
そうですよね。過度な期待は負担ですよね。
自分がだれかの困っていることを手伝ったときに、「褒めてくれるはずだ」 「感謝してくれるはずだ」と無意識・意識的に関わらず、期待したとしても、実際はほめられることもなく、感謝されることもなかったらどうでしょう?
「ありがとうぐらい言ったら?」などと思い、ムッとなったり、モヤモヤした気持ちが残ったりするでしょう。自分がしようと思ってしたことなので、相手が感謝しようがしまいが、本来どうでもよいことです。
なんども同じミスをする人に、「何回言ったらわかるん!? 一回注意されたらなおしいや!」と腹が立ったとしても、
『1回注意されたらなおす』のはあなたの価値観や、相手への期待の気持ちです。けれど、現実にはそれができない人もいます。それなのに、その人に期待をするから腹が立ちます。
『この人は1回の注意くらいじゃなおらないから、また同じことするよ。その時の対策でも考えておこうかな』などと思っていたら、実際にまた同じようなミスをしたときに 「ほら。思った通り」 と腹は立ちません。
なんなら、『対策を考えておいて正解!』と思うかもしれません。逆に、本当に1回で良くなった時は、『失敗すると思って対策考えたやん!期待外れやんか!』と、腹を立てたりはしないでしょうし、良かったと嬉しく思うでしょう。
怒られる=期待?
「期待しているから、怒るんだ」 という人は存在しますが、基本的にはそれは無しです。怒る=期待しているというのは、怒りを正当化するための都合の良い嘘です。
例えば、「期待してるから言ってるんや!」などと取ってつけたように恩着せがましく言いながら、感情のまま怒鳴り散らされても、「こんなに怒ってくれるなんて、今、自分は期待されてる!頑張ろう!うれしい」なんて、思う人いるのでしょうか…。
本当に期待しているなら、怒って威圧するのではなく、本人が気づいていないところをアドバイスしたり、きちんと指導をしたほうが、指導される側も素直に受け止めやすいでしょう。
『何も言われなくなったら終わり』というように、期待しない人には忠告も指導もやがてしなくなります。相手にすらしたくなくなります。
職場の上司や先輩から理不尽に怒られるのではなく、アドバイスなどの指導をされているうちは、気に留めてもらえているということです。
私もあからさまに怒鳴ってくる人に対しては『うざっ』としか思いません。怒りのパワーで攻撃してくる人の話に、素直に耳を傾けようとは全く思いません。
期待してイライラしない対処法
他人が自分の思い通りに動かないのは当然のことで、そこにイライラしても仕方のないことです。『自分の思い通りに』というのは、何らかのものごとや他人に対する期待感のことです。
イライラしないためには、それがうまくいかなかったときの対策も同時に考えておきましょう。
うまくいかなかったときに、対応もできずに焦ってしまうことによるイライラ倍増を防ぐことができます。
期待ではなく信頼しよう
期待しないことは、人を信頼しないことではありません。期待はしなくても、相手を信頼することは大切です。
期待は、自分が思う通りに相手が動いてくれると望んでいることを意味します。そのため、その通りにならなかったときに、腹が立ちます。
信頼は、相手がどのような選択をしても尊重して認めるという意味です。その通りにならなくても、相手の行動は受け入れ、否定をしません。もちろん、自分の思うような結果にならなくても腹は立ちません。
自分の思う通りにならないと怒り出す人と、自分の思いと違っていようが受け入れるなら、後者の方が良いですね。
まとめ
信用できる友人や家族に期待をすることは、悪いことではありません。ただ、期待しすぎ依存しすぎてしまわないようにしておくことも大切です。
してくれなかったことに対して、イライラしたときは、自分が期待しすぎたからだなと思って、深呼吸して気持ちを静めましょう。
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