目覚めたときに、夢を覚えていますか? 良い夢だった場合は、気分良く一日を始めることができますね。
ですが仕事の夢や悪い夢を見て目覚めてしまうと、起きたときにはすでに疲れてしまっていることもあります。起きたときに覚えている夢は、起きる直前に見ていた夢です。
普段から夢をあまり見ないという方もいますし、毎日夢を見ているという方もいます。夢を覚えているかいないかは、起きる直前がレム睡眠だったのかノンレム睡眠だったのかの違いです。直前がレム睡眠だった場合は、夢を覚えています。
レム睡眠とノンレム睡眠
夢は、寝ている時に起こるイメージや感情、思考です。起きる直前がレム睡眠だった時は、夢を覚えています。夢のメカニズムについては、はっきりとわかっていないことも多いです。
ですが、最近の研究で、ノンレム睡眠でも夢をみるということはわかっています。ただし、ノンレム睡眠の場合も夢をみているけれど、どんな夢だったかは覚えていません。
一般的に1サイクルは90~120分で、レム睡眠とノンレム睡眠を繰り返しています。
レム睡眠
レム睡眠の時に見る夢は、実体験に近いものや、ストーリー性のある夢が多いと言われています。目覚めたときに、夢の内容を思い出すこともできます。
レム睡眠中、体は眠っていますが、脳は起きている状態です。覚醒している時と同様に、大脳皮質が活性化しています。脳が起きているので、現実的な具体的な夢を見ることが多いです。
ノンレム睡眠
ノンレム睡眠時の夢は、抽象的で曖昧な断片的な夢が多いです。脳が眠っている睡眠なので、脳の活動自体は低下しています。
一部維持している、大脳皮質活動によって夢を見ています。夢自体見ているとしても、脳も眠っています。そのため、ノンレム睡眠が多い方が、眠りが深く睡眠の質が良いです。
見た夢を覚えている人の特徴
眠りが浅いとレム睡眠が多くなります。レム睡眠は夢を見ていますし、そこで目覚めれば夢を覚えています。浅い眠りになりやすい生活習慣はいくつかあります。
カフェインやアルコールは、覚醒作用があります。そのため、寝る前に摂取すると目がさえてしまい寝つきが悪くなり、眠りも浅くなりがちです。
スマホなどのブルーライトは、脳が朝と勘違いしてしまって活性化されてしまいやすく、眠りが浅くなります。
昼寝をしすぎてしまったときも、夜になっても眠気がなく、なかなか眠くなれず夜更かしをしてしまいます。
枕や寝具が合っていないなども、寝つきが悪くなりがちです。また、暑い・寒いなどの室温や、深夜の工事の音など騒音がある場合も、不快感によって浅い眠りにつながります。
そして、ストレスです。仕事や学校で嫌なことがあったり、悩みを抱えていたりして、日常的にストレスフルな状態だと、自律神経のバランスが乱れていきます。日中の交感神経優位から、リラックスモードの副交感神経への交換がスムーズにいかなくなって浅い睡眠になりがちです。
私も最近、毎日のように仕事の夢を見て目が覚めます。起きたときにすでに夢の中で仕事をしているのに、また仕事に行かないといけないなんて、朝からぐったりうんざりです。
悪夢をよく見る場合
偏桃体は、ポジティブな刺激よりも、不安や恐怖心などのネガティブな刺激によって活性化しやすいです。そのため、ネガティブな刺激が多かったり、ストレスが多い場合、特にレム睡眠時に悪夢を見やすくなります。
夜中に何度も目が覚めることになれば、睡眠不足になりますし、睡眠の質も落ちます。睡眠の質が落ちることで、中途覚醒を繰り返すこともあります。
中途覚醒で目覚めた直前の夢が悪夢の場合は、朝になった時にまた今日も悪夢を何度も見たということを覚えているので、『悪夢を良く見る』ということになります。
また、寝たらまた嫌な夢を見るのではないかという思いから、寝つきが悪くなる可能性もあります。慢性的な睡眠不足によって、日中の眠気や思考力の低下を引き起こすと、日中のパフォーマンスも落ちてしまいます。睡眠の質を高めることで改善することがあります。
たまに見る程度なら問題ないです。あまりにひどい場合は、悪夢障害の可能性もありますので、専門医に相談することをお勧めします。
ですが、生活習慣や睡眠環境を整え、睡眠の質を高めることで、改善することもあるので試みる価値はあります。
睡眠の質を高める方法
睡眠の質を高めるためには、日常生活を見直してみるのが一番です。
就寝環境を見直す
室温が高すぎて熱くて寝苦しかったり、逆に足先が冷えて眠れないこともあります。室温は、夏は25~26度、冬は22~23度、湿度は50~60%になるよう調節しましょう。部屋の電気も消す方が効果があります。真っ暗では眠れないと言う場合は、常夜灯や間接照明にしましょう。
スマホなどのブルーライトは脳を活性化させてしまいます。どうしても寝る前にスマホを見たい場合は、ブルーライトカットのメガネなどで調節することをおすすめします。
食事は就寝3時間前まで
就寝時に胃に食べたものが残っていると、体は消化を優先しますので内臓が休まりません。そんとあめに眠りが浅くなったり、疲れが残ったりします。そのため、就寝予定の3時間前までに済ませましょう。仕事などで食事時間が遅くなる場合は、消化の良いものを少量にするなど工夫しましょう。
お酒の飲みすぎは、ノンレム睡眠を減らします。睡眠の質も下がりますので深酒はひかえることをおすすめします。
入浴は就寝の2時間前まで
入力は副交感神経を優先させ、リラックスできます。38度~40度までのぬるめのお湯が理想です。5~30分ほど湯につかりましょう。42度など熱いお湯の場合は、リラックスどころか逆に覚醒してしまいますのでおすすめしません。
緩めのお湯にゆっくり浸かることで深部体温があがります。それが徐々に下がるのに2時間ほどかかります。体温が下がり始める2時間後くらいに眠くなってきます。
体の中から睡眠の質を上げる
環境調節もしながら、体の中からも睡眠の質を上げていくこともできます。
おすすめは、「届く強さの乳酸菌」です。
『カルピス睡眠の質「届く強さの乳酸菌」と「ヤクルト1000」との違いは? いつ飲むのが効果的?』という記事と、
『届く強さの乳酸菌のうれしい効果と脳腸相関』で詳しく解説しています。
寝具を見直す
今使っている布団やマットレスの寝心地はどうでしょうか?寝返りはしやすいですか?
枕の高さや硬さはどうでしょうか?
普段横向きで寝る人と、仰向けで寝る人では理想の枕の高さは違います。朝起きたときに、首や肩が凝っているような場合は、枕が体に合っていない可能性があります。体格や寝るときの姿勢にあう枕や寝具を選ぶことも大切です。
まとめ
夢を覚えているかどうかは、覚醒時にレム睡眠だったのか、ノンレム睡眠だったのかの違いということでした。夢のメカニズムはまだまだ分かっていない部分が多いです。
夢をコントロールすることはできませんが、楽しい夢を見れるように、生活習慣を見直し、睡眠の質も上げていきましょう。
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