療養病棟へ転職をしたいと考えている・どんなところか興味がある看護師さんにとって、療養病棟の業務内容がどんななのか気になりますよね。療養病棟の夜勤の仕事内容はどのようなものがあるでしょう?
療養病棟は高齢者の方がほとんどで寝たきり状態の方も多くおられますが、状態は安定していることが多いです。そのため療養病棟での夜勤は、1病棟につき看護師1人のところも多いです。
私の勤務する医療型療養病院でも、1病棟につき看護師1人+2病棟に1人の看護師がフリーとして夜勤をしています。また各病棟に1人看護助手が夜勤をしています。
療養病棟の夜勤の流れ
療養病棟は、急性期のように患者さんが急変したり、緊急入院がきたりすることはほとんどありません。高齢者の方が多いので、状態が悪化することはありますが看取りを選択している方も多いです。
主な業務は、食事介助、状態観察や痰の吸引、体位変換や点滴の管理になります。入退院が少ないので普段から受け持つ患者さんの様子をよくわかっているということは、夜勤をする上でも気持ち的に楽だと思います。
ただ、状態は落ち着いているといっても、一人での夜勤なため、気になることがあっても相談する相手がいないというのは慣れるまで不安になることもあります。
また、ドクターコールをして良いか、もう少し観察してからの方が良いのかも判断に迷いますし、当直医が誰かによってもドクターコールをするタイミングは悩むところです。看護師としての経験値にも左右されると思います。
また、療養病棟は患者さんの急変は少ないといっても、状態が悪化し要観察・治療中や看取り期の患者さんはいます。ですので、いつ何があっても対応できるように考えておかないといけません。これはどんな病棟でも同じですね。
特に挿管の介助はめったにないですが突然のことでパニックになりがちなので、救急カートの中身を再確認したりイメトレをしたりしておくことをお勧めします♪
点滴や経鼻カテーテルの抜去、バルーンカテーテルが詰まったなどイレギュラーなことがあった時、日勤ならもし上手く入らなかったとしても誰かに交代もしてもらえますが、夜勤は一人なので頼れるのは自分のみです。
認知症やせん妄を生じているなど、夜間歩いてしまい転倒リスクがある場合の頻回な訪室も業務を圧迫します。
それに、センサーマットを設置しても、設置数が多すぎると、夜間あちこちで鳴りまくってしまえば一人ではどうしようもないです(^-^;
療養病棟の夜勤は、朝まであっという間に時間が過ぎていることもしばしばあったりします。それでも、緊急入院などのイレギュラーな業務が少ないことは療養病棟で働くメリットだと思います♪
一人夜勤では、良くも悪くも一人です。ですので、夜勤業務として決められたルールの中で働きますが、ある程度自分の都合で動くことができるのはメリットだと思います♪休憩時間は19時からだけど、ここまでしておきたいから19時半にしようとか、朝ごはんは5時すぎだけどその時間は点滴見回りたいから、一番手の空く3時半から食べておこう♪とか、その日の様子で臨機応変に変えています♪
患者さんに係る業務を自分の都合でずらすことはダメですが、そうでなければ自分の動きやすいようにできるので私は一人夜勤好きです♪二人以上の夜勤だと、決められた時間に決められたことをしていないと色々いう人もいます(^-^;そういったことがないので、私は気が楽です♪
夜勤の時に持って行く必需品のまとめは『夜勤の必需品。看護師がいつも持っていくものは?』に詳しく書いています♪
夜勤の仕事グッズの中でも欠かせないのはライトです。明るすぎず、でも患者さんの様子は観察ができるおすすめライトを「看護師が夜勤をする時におすすめしたいライト」で紹介しています♪
痰の吸引に始まって、痰の吸引に終わる
寝たきりの患者さんが多いということもあって、夜勤業務でよく行う業務は痰の吸引です。日勤なら受け持つ患者さんの数は10人程度です。
ですが、夜勤で1病棟全て受け持つとなると、吸引が必要な患者さんの数自体が多いため、痰の吸引を一回りするだけで1時間近くかかるときもあります。
そのため痰の吸引後に他の業務を少ししたら、また痰の吸引に回ることの繰り返しのことも。日勤も痰の吸引は頻繁に行いますが、特に夜勤は痰の吸引に始まって痰の吸引に終わると言っても過言ではないです。
夜勤中の点滴管理も重要業務
寝たきりの患者さんが多いため、食事を自力で摂取できる患者さんは少なく介助が必要になります。経口摂取ができない場合も多く、経鼻カテーテルや胃瘻チューブからの注入食、CVCからの高カロリー輸液の患者さんの方も多いです。
私の勤務する病棟では、注入食の方は25人ほど、持続点滴の方は20人ほど、経口摂取の方は10人ちょっとです。滴下が遅すぎてたくさん残ってしまうと、更新する日勤さんに迷惑がかかるので気を遣うところです。
点滴患者の人数が多い時は電卓付き点滴タイマーを使うと便利ですよ♪残量から滴下数を一人ひとり夜中に計算して滴下を合わすのは大変ですが、点滴タイマーがあれば随分時間の短縮になります♪
点滴の滴下を簡単に合わす計算方法と点滴タイマーに関する記事は『点滴の滴下を簡単に計算する方法♪』に書いています♪
夜勤で大変だなと思うこと
夜勤中、勘弁して~と思うNO.1は、見守りが必要な患者さんが夜中に一人で歩こうとすることです。認知症やせん妄などを生じていると、ベッドへ誘導してもすぐには聞き入れてくれません。
時間がある時はしばらく側にいたり話を聴いたりできるのですが、そうはいかないことも多くあります。
業務がいっぱい残っていたり、他の患者さんの吸引に行かないといけなかったりする時などは、「戻りましょう~♪」と言いつつ、こめかみにピキピキ怒りマークが出てきて目は笑っていないという事体になってしまうことも。
詰め所に車いすで連れてくるのも考えますが、一人夜勤だと詰め所にずっといないのでそれも難しいのです(^-^;
もし転倒してしまい骨折するようなことがあると、これまで歩けていた人がそれがきっかけで寝たきりになってしまうケースは多いです。ですので、手があかず側にずっといられない時はベッドに臥床してもらうことに必死です。それでも、どうしようもないときは、カルテを持ち込んで寝入るまで薄暗い病室で洗面の電気を頼りにカルテを書いたこともあります。
まとめ
療養病棟の夜勤もそれなりに忙しいですが、それでも入退院が少ないこと、長期入院しているため普段から良く知っている患者さんですし、痰の吸引や体位変換など普段からしている業務なので仕事はしやすいと思います。
一人夜勤も初めはドキドキですが、慣れると自分のペースでできるので気を遣わなくて良い分、気楽かもしれませんよ♪
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