期待して、それが外れたらその人に対してイライラしてしまう。それなのに人は、ついつい他人に期待をしてしまいがちです。他人に期待する人と期待しない人、それぞれの心理について紹介します。
他人に期待する人の心理
期待しなければよいのに、ついつい期待してしまう。人に期待するから、その期待通りに、思っていた通りにいかなかったときにイライラしてしまう。
期待するのは、他人に何かをしてもらおう、何かをしてほしいという気持ちがあるためです。他人の言うことを信用しすぎたり、依存したり、思い込んだりした結果、自分が思った通りにならなかったときにイライラします。他人に期待する人の心理状態を紹介します。
すぐに信用する
他人に期待をしがちな人は、相手いうことをすぐに信用します。「この人が~言ってたから、きっと大丈夫!」 と、信用してその言葉に期待します。人の言葉を鵜呑みにし、信じてそのとおり行動すれば、自分で考えて動くより楽だからです。
実際にその通りにしたときにそれが違っていたりすると、その人の言うことを信用したのは自分自身なのに、それを言った相手に腹を立てます。信用して期待をしすぎた分、上手くいかなかったときの落差が激しいのです。
相手は裏切ったわけではありません。なのに、上手くいかなかったことは相手のせいだと、怒って不満を抱えます。
依存している
他人に期待しがちな人は、人に何かをするよりも、してもらうことの方が多いです。自己肯定感が低くて自分に自信がないために、人に依存してしまいます。そのため、何か問題があった時に自分で解決しようとせず、すぐに人を当てにします。
人にしてもらって当たり前と思うようになり、感謝の気持ちがだんだん薄れていくと、思い通りにいかなかったときの怒りの感情も大きくなります。
思い込み
人は自分の考えた通りには動いてはくれません。人それぞれ、考えて行動しています。ですが、自分が考えたように、相手は動いてくれるだろうと思い込んでしまいます。人の気持ちよりも、自分の気持ちが優先になってしまうためです。
初対面の人に、「この人は、きっと優しい人だ」と思ったとします。でもその人が、ちょっとしたことでイラっとした表情を見せたり舌打ちをしたりするのを見た場合、思っていた人と違うとガッカリします。
その人をきっと優しい人だと勝手に思いこみ、勝手に期待をしていただけなのに、結果が違うとガッカリするのです。
他人に期待しない人の心理
他人に期待しない人は、自分でなんでもしてしまう、とても強く頼りがいのある人に見えます。気遣いができて優しい人です。自尊心は強く、一人でもやり抜こうとする強さがありますが、時に寂しさや孤独感も感じています。
いつでも手伝ってオーラを出している人よりも、自分でなんでもできる人の方がかっこいいと思いませんか? イライラしにくい分、心に余裕ができて他人に手を差し伸べることができる人は、信頼されます。
ただ、逆に自分に自信がないゆえに、期待しなくなる場合もあります。
気を遣っている
周囲の人にお願いしたくても、迷惑かな?と自分が我慢して一人で頑張る人です。始めから期待せずに、自分でやろうと決めて行動する真面目な面があります。
黙々と、コツコツと文句も言わずにこなしていくので、周囲はあの人なら一人で大丈夫だろうと思ってしまいます。自分で行うものに対して完璧さを求めてしまうことが多く、疲れてしまうこともあります。
人の手伝いを期待しない分、やってもらうことが当たり前とは思っていないので、周囲から助けてもらったときには、素直に感謝ができます。
信用しない
他人に期待しない人は、人を信用していません。自分は自分、他人は他人という風に割り切ることができる人です。『人それぞれ』ですね。
ただそこには、過去に人を信じて裏切られた経験があることもあります。また裏切られるのではないかという気持ちが、初めから人を信用しないほうが傷つかないためです。
ですが、初めから人に期待をしていないため、相手が何かミスをしても怒ったりしません。
『期待するから腹が立つ|期待ではなく信頼しよう』の記事に書いているように、信用ではなく信頼をすることは大切です。
自尊心が高い
人を信用せず、期待せずすべて自分でやり切ろうというのは、自分に自信がないとできません。そして、それをやり遂げるために自己研鑽もしてきたし、やり遂げる力も持っています。
そのため、もしもの時でも助けてくれるのは自分だけと考えています。普段から人の助けなんていらないという思いがあるので、人に期待する必要がないのです。
悩みも相談することも頼ることもせず、一人で抱え込みがちです。抱え込みすぎてあふれてしまうと、パンクしてしまうことも。人によっては孤独や寂しさを感じることもあります。
自信がない
自尊心が高いと逆ですが、自分に自信がない人も人に期待しないことがあります。『どうせ自分なんて、誰も助けてなんてくれない』というあきらめの気持ちから、期待をしなくなっています。
まとめ
他人に期待をしがちな人と、期待をしない人の心理を紹介しました。他人は自分の思うように動いてはくれません。そのため、自分の思うようには動かない存在であることに気づき、他人をあてにしないだけで、気持ちが楽になります。
周囲の人とうまく距離感を保つと、人間関係も波風が立ちにくくなります。ストレスのない生活ができるようになり、心に余裕が生まれてきます。
ただし、私は始めからあなたに期待していませんと公言しないようにしましょう。ストレートにそういわれた相手はいい気がしませんので、心の中だけでそう思っておきましょう。
同じ期待をしてしまうなら、人に期待するのではなく、自分に期待してみてはどうでしょうか。
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